福祉業界の求人を取巻く特徴

どんな業界でもお仕事に就くときには避けて通れないものが「求人」です。それぞれの業界を取り巻く状況や、法律によって、特徴がでてくるのも「求人」ならでは。ここでは福祉業界でのお仕事の「入り口」になる求人にまつわる豆知識をご紹介します。

福祉系求人の時期

求人タイミング

社会福祉法人が運営する事業所は一般企業のような定期採用が行われない場合が多くあります。
これは、職員の定数が国や都道府県の基準で定められているためで、職員を増やし続ける事が出来ないためです。

通常は、「退職者の補修」「事業拡張や新規開設による増員」のいずれかで募集が行われるケースが多いです。

つまり、必要な時だけ必要な人数の募集をするというスタイルになっています。
そのため、新卒者の場合、多少、就職の時期が遅れてしまう事が多いです。
既に働いている方の場合は、タイミングがあった時に転職が可能なので、比較的応募はしやすいです。

ただ、最近は、通年で募集をしている事業所も増えましたし需要増により職員の数を増やすための求人もみかける様になりました。

福祉系の求人倍率はどのくらい?

新規開設施設のように10人以上の職員募集を行う場合は、1~2名の欠員補充に比べて採用されやすい状況があるようです。
ただ、10名以上の採用の場合、学校や福祉系の求人サイトなどで告知する事が多い様子です。

福祉系の求人分野で見ると、高齢者関係の事業所の求人は非常に多く、保護施設、障害児施設は、絶対数が少ないので求人週も相対的に少ない、という特徴があります。

年齢や性別の指定

男女雇用機会均等

雇用対策法において、厚生労働省令で定められた例外を除き、募集・採用に関して、年齢制限が禁止されています。
ただし、正規職員の場合、長期勤続によるキャリア形成を図る観点や定年制との関係から年齢制限が設けられている場合があります。

性別を限定した募集は「男女雇用機会均等法」により原則認められていません。
ただし、施設利用者への支援を行う際の同性介護(利用者のプライバシーや尊厳に配慮し、同性の職員がサービスを行う事)を行う事業所も増えています。

福祉業界の雇用形態

正規職員or非正規職員 求人数はおおよそ50:50

「正規職員」と「非正規職員」の求人数の比率は、ほぼ半々と言われています。
就職難の中でも、比較的求人数が多く就職しやすい業界ではありますが、福祉の仕事が初めて、正規職員になるのは不安(時間的に厳しい)という場合や、就職活動が上手くいかない場合は、非正規職員に応募してみるのも良いかも知れません。
そこで経験を積んでからの転職も十分可能な業界です。